人間ドック・健診業界の職場環境

理想的な職場なんてないからこそ選ぶべき

私は最近採用面接なんかもやっていますので良く感じることなのですが、健康診断や人間ドックの業界で働きたいという人が増えてきているように思います。それ自体は良い事だと思いますし、歓迎したい気持ちはありますが、少し覚悟を試したくなる気持ちもあります。どこでも同じ問題があるように良い事ばかりではありませんから。

そんなわけで人間ドック・健診業界のメリットとデメリットをしっかりと紹介してみたいなと思います。

人間ドック・健診業界のメリット

この業界のメリットにもいくつかの角度がありますが、私が感じているメリットは人のためになる仕事と胸を張って言える業務内容と、医療業界の中では珍しく健康保険制度の影響をあまり受けずに活動することが出来る将来性の高さにあると考えています。

就職の際に人の役に立ちたいという気持ちを持って応募してくる若い方が少なくありません。私もそうでしたのでよくわかります。全て思い通りにいくわけではありませんが、ある程度の手ごたえを感じることが出来るという点では魅力的な業界です。

たとえそれが事務の仕事でもそうです。医療は医師や看護師などの医療従事者だけで成り立っているのではありません。優秀な事務担当者の存在が医療従事者の活動をより集中させることにつながりますので全体で一つなのだと私は思います。

ニーズの高まりも急速に進んでおり、健康はお金では買えないということが広まるにつれて人間ドックや予防医学の分野にお金を使う人が増えてきています。将来性のある仕事であると言えるでしょう。

人間ドック・健診業界のデメリット

勿論良い部分だけではありません。デメリットもあります。どの業界でもそうですが競争が存在していますので少ない人数でより高いパフォーマンスを目指し続けることが絶対に必要とされます。そのため優雅な職場環境であるとは言い難い世界に向かっているのは間違いありません。

競争相手は増えると値下げ競争も発生します。さらには補助金についても前年を維持できる保証があるわけではありません。健保の財政が悪くなれば契約条件の悪化にもつながりますし、補助金だって安泰のものではありません。

医療はどの分野でもそうですが、一定の条件を満たしてしまえば新規参入のハードルが高いものではありません。そのため競争相手は常に増え続けている状況にあります。決して安定の職場環境ではないということを理解しておく必要があります。

もう一つ言えばお給料は安い部類に入ります。特に医療従事者の場合には顕著であり、臨床の現場や夜勤を経験している人にとっては待遇面においてかなり厳しいものがあるでしょう。事務担当者の場合も待遇面について良い条件ではないと感じる人が多いでしょう。これは医療の世界全体の傾向ですので最低限の覚悟が必要になります。

私の事情について

私は現在の職場に来る前は臨床の現場にいたことがありますし、学生時代も含めれば小売店の接客業などもあります。どこも華やかな面もあれば見たくない面もありました。小売りの現場はアルバイトなら楽しいこともあるかもしれませんが、社員として働くには厳しいものがあるでしょう。

飲食業などもそうかもしれませんが、臨床の現場については医療機関の考え方によってかなりの方針のばらつきもあります。例えば経験不足のぺーぺーでも前面に出てしまう、又は出ざるを得ない状況の医療機関もあるのが現実でした。正直すごく怖かったです。だからこそ職場はしっかりと選ぶべきだと思うのです。これは人間ドックや健康診断を行う医療機関でも基本的には同じですね。

地域内の人間ドック又は健康診断を行っている、ある程度の規模の医療機関の情報については私の耳にも入ってきます。しかしながらどこも必ずしも良い環境だと胸を張れるものではありません。競争の激しい分野ですので同じことをしていてはどんどん先細りになりますし、新規参入も意外にあります。歯医者さんほどではありませんが医療の現場にも激しい競争はあります。しかしどうも面接で来る方の中には楽な業界と思われがちな傾向があります。

勿論、人間ドックはともかくとして健康診断などは法律によって需要が維持されるという点においてはぬるい業界かもしれません。製造業や小売業では需要が限りなく0になることだってあり得ますので、買いたくなくても買わなければならないサービスを提供しているという意味ではぬるいでしょうね。一般の臨床に比べても命のリスクの程度の問題や夜勤が無いという点においては楽な分野であるというのはある意味では的を得た事実かもしれません。

だからと言って労働環境的に良い仕事であるとばかりも言えないのが現状です。そこを理解した人を採用しないと長続きしません。離職率の高さはかなり高いです。私の職場では3年働いたらベテランと言われることもありました。理想的な職場をイメージするとがっかりさせてしまうことも多いです。

先日面接をした若い子は、人のために役立つ仕事がしたいので応募したと言っていました。私も10年以上前に同じようなことを言っていたなぁと懐かしく思い、その気持ちをまっすぐ育ててあげられる環境にしてあげたいなと思います。

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