人間ドックで本当にがんは見つかるの?

がんの早期発見に役立ちます!

医療機関で人間ドックの宣伝を行う私としては、今日もこの様なフレーズを使って検査のおすすめをしたりしました。しかし検査することによって絶対に見つかるとか、見落としが無いなどと言うことはありません。検査とはそういうものだと思っていますので、あくまでも検査の時点での発見の可能性を高めるものであるというのが現実だと思います。

例えば胃カメラは専門の医師が直接体の中を見て行う検査ですので、がんが見つかるというイメージを持っている人も多いと言えますが、実際に恐らくがんであろうという疑われるわかりやすい症例を除いては、見ただけで判断できるようなものばかりではありません。気になる部分をつついて細胞を採取し、それをしっかりと調べることで判断をすることになるケースが基本です。

進行の早いがんの場合には、検査の時点では気が付けないほど小さかったものが、数か月後には大きながんになっているということもあるでしょう。その様な事例が存在しているということはテレビでも紹介されるケースがありますので、確実なものではないという認識を持っておく必要があります。確実に判定する手法があるのであれば夢のような出来事であると言えますが、まだまだ現実にはそこまで進んではいないのです。

最近では血液検査でもがんの可能性が分かるという検査が提案されることがありますが、私は必ずしもお勧めしていません。PSAという男性の前立腺がんを発見することの出来る検査は、陽性であれば前立腺疾患の可能性が疑われるという感じで比較的切れ味が良いと言えるのですが、それ以外の検査はどうにも切れ味が悪いのです。医師に検査について相談をしてみても、結局は他の方法で精密検査をしてみるしかないという結果になってしまうので、私は個人的にはあんまりお勧めしていません。切れ味が悪いというのは、その検査の結果によってはっきりとしたことが言えるか言えないかです。

人間ドックはあくまでも健康な状態の方向けのサービスですので、もしも不調を感じているのであれば病院受診を優先した方が良いですよ。最近では具合が悪いので人間ドックを受けに来たという方も増えてきていますが、特定部位や病気の検査と言う意味では臨床の現場に勝る検査を行うことはできません。あくまでも全体を広く調べることが一般的な人間ドックの目的になっていますので、がんを見つけるというよりは、がんの可能性の有無を検出しているという表現の方がより相応しい様に思います。

これから人間ドックを受けようとする人に対して相応しい案内なのかはわかりませんが、自分の知っている医師の話を織り交ぜながら情報提供することが少なくありません。絶対大丈夫、見つかりますよって言ってみたいけど、それって駄目なことですよね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする