健康診断が非常に安く受けられた古き良き時代(THP)

THPってご存知ですか?

最近では知っている方も減少傾向にあるこの制度ですが、現在でも明確に残っている制度です。詳しくは以下を参照してください。

中央労働災害防止協会:THP(トータルヘルスプロモーションプラン)

私が健診業界に入った頃、この制度と健康診断は実によくリンクしており、大企業だけではなく中小企業に至るまで広く健康増進のための研修を受けることが出来る環境にありました。

大企業の様に安全衛生の専門スタッフがいる場合には、今でもTHPをよく理解している方がいらっしゃいますが、中小企業のように専門スタッフが存在しない環境においては、この様な健康増進のためのプログラムを普及させるためにはわかりやすいメリットが必要だったりします。

大企業の環境は私の視点からすれば特別です。医師が常勤でいて、その業務に専従することが出来るスタッフが複数いるという環境は特別と言わざるを得ません。企業全体から見れば・・ですよ。

中小企業や零細企業では一人で何でもこなせるオールマイティな活動が要求されますので、この様な安全衛生、健康増進のための活動に全力投球できる余力が無いことも多いのです。そんな中でこの様な活動をすることが出来るとすれば、そこにわかりやすいメリットがある場合だったのだと今になって思い返されます。

その様なメリットとして、補助金制度が存在していました。企業内に健康増進活動の専門家を置き、研修を受け、健診機関でTHP活動を行うことによって健診費用を大幅に安くすることが出来たのです。この仕組みは健康増進に興味関心があっても金銭的余力も時間もない中小企業に広く受け入れられていました。

景気の動向に左右されやすい企業活動の中で健康増進活動を行うことは困難である場合も少なくありません。必要であることが分かっていても、有益であるとわかっていても導入できない会社の事情と言うものがあるのです。今も決して楽ではありませんが、当時はそんな時代だったと思います。そんな中で相当に割安に健診を利用できる制度としての側面がTHPの普及に一役買ってきたという現実があります。

この制度はある時、突然縮小に転じてしまい、現在ではほぼ消滅しています。中央労働災害防止協会のTHPは依然として活動を継続していますが、健康診断と連動する形で行われてきたTHPの普及活動は終わっています。民主党政権時に行われた見直しによって経費削減された中に含まれているという説明を当時の先輩から聞いた記憶があります。

大企業のように独自で継続できる場合は全体から見れば例外なのです。色々と問題があったのだとは思いますが、中小企業が積極的に健康増進活動に取り組めるきっかけを作ってくれた古き良き時代は、今思えばあの時終わったのです。

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