2018年の人間ドック学会基準の変更について

健康診断の検査の判定基準は変わるものです。

私も知らなかったのですが、2018年の4月に基準の変更があったようです。人間ドックや健康診断を行っている医療機関の一つの目安となっているこの人間ドック学会の基準ですが、必ずしも判定基準を一致させなければならないという義務があるものではありません。

そのため私の所属先では対応を見送っているのですが、最近になって2019年の春に更新することが決まりました。医師の中でも色々な意見があったようですが、最終的には区切りの良いところでと言うことみたいです。

さてさて、実際の基準の変更を一覧にしたものは「こんなかんじ」なのですが、目立った変更点を確認してみましょう。・・ざっと見た感じ、それほど目立った変化は感じません。実際にはこれまでにない変化があるのですが、一般の方が人間ドックや健康診断を受ける中ではあまり気にならないかもしれません。

例えば・・・総蛋白の血液検査は昨年度は8.1g/dlからB判定(軽度以上)だったのが、2018年度から8.0g/dlからB判定となるなどの微妙な変更があります。これって専門家の間では重要な変化なのでしょうか?ほとんど変わっていない様にしか・・。

B判定と言うのは「放置可」と表現したりします。正常範囲内を外れているけれど心配ないよと言う意味です。これを0.1調整する意味はよく分かりません。

上記の様に若干厳しくなるものもあれば、尿酸の様に基準が緩和されるものもありました。従来は7.1~7.5mg/dlがB判定(軽度異常)であったのが、7.1~7.9mg/dlに緩和されているのです。治療が必要になる基準には変更がないものの、放置可から経過観察レベルの中間の判定に修正が入っているようです。

人間ドック学会基準は少々厳しいということが知られており、臨床の先生からこんな状態で病院受診を推奨してもらっても・・と言われることがあるのは事実です。上記尿酸値は薬物療法適用のルールと言うものがあるそうで、医師の考え方によっても対応に差が生まれます。この程度は‥と言うことなのでしょうか。

他にも中性脂肪の数値は寛容になりました。これまでは400mg/dlを超えると病院での検査、治療を推奨となっていましたが、これが500ml/dl以上に変更になっています。この分野は色々あって、これまでに行われていた食事指導の有効性などについても見直しが行われているようです。

最近はテレビなどでもよく情報発信されていますが、食事の影響による中性脂肪への影響はあるものの、血中コレステロールにはあまり影響しないということも知られるようになってきました。これは栄養士さんたちもいまさらそんなこと言われても、と困ってしまうのではないでしょうかね。

あと、ちょっと気になった点としては貧血の検査で扱う赤血球とヘマトクリットの基準そのものが削除になっている点です。脂質の総コレステロールも削除になっていました。色々な考え方があって、最終的に出た判断がこの様なものなのだと思いますが、どうしたものでしょうか。ついこの間までは男女別の基準値まである非常に細かい設定があったのです。

基準なんて言うものは時代の移り変わりによっても変化するものだと思いますので仕方のないことだとは思いますが、対応する側にとっては結構大きな一仕事だったりもします。去年までの結果の取り扱いとあまりにも大きく変わってしまうと説明が面倒になってしまうので、変更が必要になった素人にも分かりやすい理由が明示されればいいのになって思います。

少し興味を引いたのは眼圧です。眼圧の基準と言うものは9~20mmHgというものが明確にあるのですが、一応緑内障の早期発見を目的とした検査として取り扱っています。しかしながら緑内障の7割ほどの患者さんがこの眼圧の基準範囲内に収まっているようで、眼圧が低いから緑内障は大丈夫とは言えなくなっているようです。ナルホド。

そんな資料を見ていると結構勉強になりますが・・・、これから何と言って説明をしようか・・・な。結構しっかり勉強されている方がいますので、適当なことを言えないのですよ。

学会基準だからと言って絶対的な権威があるわけでもありません。クレームを受けないようにするためにはそれなりの配慮が必要と言うのが現場の認識だったりします。

その辺りは以下も参照してください。

人間ドック学会基準2018への対応ハードル

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