健康診断の血液検査の基準値の考え方について

血液検査の基準値って何だろう?

この世界に入って間もない頃、この基準値と言う数字は「正常な範囲内であり、この範囲を超えてしまうことはいけないことである」と考えていました。普通の考え方だと思います。

しかし自分の勤め先以外で人間ドックを受けたりすると、その基準値が医療機関によって違うということが珍しくありませんでした。そこで感じたのがこの数字って一体何だろうという疑問です。なんで共通になっていないんだろうと誰でも思いますよね?

結論から言ってしまえば、やはり正常範囲を示す一つの基準であるという認識で間違いはありませんでした。ただ正確には「正常な方の95%が含まれる範囲」を示す概念なのです。

検査結果の意味するところは人によっても違いますし、検査法によっても若干の違いがありますので絶対の基準ではありませんが、現在の健康診断や人間ドックの一つの目安になっています。

実はこの基準値をめぐって様々なトラブルの発生が起きています。人間ドック学会が推奨している基準値で病院受診を推奨したところ、病院側から「こんな程度で病院に来る必要はない」と言われてしまったというクレームが発生しているのです。

実は人間ドック学会の標準的な基準はかなり厳しいものがあり、臨床の現場にいる医師の視点からはおかしいという声も聴かれるのです。そのため各医療機関の判断で基準値を修正するという動きが発生しており、その結果として医療機関ごとに様々な基準が作られています。

実際に私もちょっと厳しすぎるかな・・と思います。実際人間ドックを受ける場合、40代以降で完全に異常なしの判定を受けることが出来る人は極めて稀になっています。誰しも何かしらの異常値を持っているのが当たり前と言う状況になっています。かかりつけの病院があるのであればそこで見てもらうのも良いですし、深刻に考えて思い悩む前に一度医師の結果説明を受けると良いかもしれませんね。

この様に人間ドックの世界では人間ドック学会の基準と言う一つの指標があるのですが、それでは臨床の現場との判断の乖離が大きいのも事実なのです。そのため各医療機関の裁量で判定基準を軽くするという対応が行われているのが現実です。この様な仕組みがありますので医療機関、つまりは管理する医師の考え方によって違いが生じているのです。医師の世界も一枚岩ではないということが良く分かりますね。

例えば視力が0.6以下は人間ドック学会の基準では異常の扱いになります。確かに正常範囲ではないかもしれませんが、それで日常生活を問題なく継続している人も多いのです。それを「D判定:要病院受診・要再検査」にするのか、という葛藤があるというのが現状なんですね。

私の勤め先では医師の判断で人間ドック学会の基準を視力や聴力の分野では使用していません。実はこういう扱いになっています。

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