医療機関の利益とかその辺りの話②

医師が係わらない方が利益率が高い気がする。

正直な気持ちです。

前回の記事では4つの売上10万円のケースを比較し、どれが一番儲かるのかを考えてみました。素材は以下の通りです。

① 脳ドック ¥25000(税抜き) 一日4名実施

② 胃カメラ ¥10000(税抜き) 一日10名実施

③ ストレスチェック ¥500(税抜き) 一日200名実施

④ マンモグラフィ ¥5000(税抜き) 一日20名実施

全部売上としては10万円になるので等しく感じられるのですが、それを行うために必要な経費が違います。

まず①の脳ドックはMRIを利用するのが一般的です。これは設備一式を購入するのにかなり大きな金額が必要になりますので、月額の維持費はかなりのものになるでしょう。

維持費=設備購入費(リース毎月払い)+保守契約(フルメンテ)

上記のような契約にすると毎月維持にに100万円以上ということも普通です。こうなってくると常に運用を続けなければ赤字になりかねません。非常に大きな話になってくるのです。

保守契約をしなければ・・なんていう人もいるかもしれませんが、MRIなんてフルメンテナンス以外の選択肢はないでしょう。そういう機会というか設備なんです。

これに加えて専門的な画像の分析が必要になりますので読影料もそれなりになります。一人¥25000をもらえたとしても、それで利益を出すためには超えるべきハードルは結構高いのではないでしょうか。最初からマイナススタートしている状態であり、それが解消されることはないのですから大変です。

②も似ていますが、MRIに比べれば若干ましです。これも内視鏡のレンズ部分に傷がついてしまえば交換が必要になるのが普通であり、消耗品のようなものです。また、技師ではなく医師が対応しなくてはなりませんので、人件費もかなりのものです。

消化器の専門医を半日拘束した場合、¥50000で働いてくれるかどうかは微妙なラインです。つまり胃カメラもそんなに儲かるものではありません。半分以上は人件費で消え、残りも画像の確認で削られていきます。設備の維持にもコストがかかりますので一体どれだけ残るのか・・。(注:外部から来る医師は安定した収入になります)

③は単価が非常に安いですが、極端な話として医師の介入が不要です。機械的な分析が出来ますので医師の人件費や読影費の発生を回避できるのは極めて大きいです。

紙媒体での対応をすれば少ない投資で実施可能であり、利益率が高いのが特徴だったりします。

④婦人科全般は単価もほどほどでかなりの需要があるので儲かっているイメージがあるようですが、これが一番よろしくないです。特に子宮細胞診は医師による細胞採取ですので医師の人件費が経費に乗りますし、結果の判断にもコストがかかります。

特に乳がん検診の読影は高額になることが多く、ほぼ利益がない状態です。これが多くの健診機関の現実ではないでしょうか。誰でもいいから適当な先生に診てもらうという法策を採用しない限り、忙しい専門性の高い医師の手を煩わせる以外の方法で検査結果を出すことが出来ないのです。

この様な事情から、医師が係わる程度が低いほど利益率が高くなるのではないかと私は思っています。かなり大雑把な話ではありますが・・。

つまり、

③ > ② > ① > ④

となるのです。

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