要配慮個人情報と健康診断

個人情報関係の法律は面倒になってきた。

そう感じている人は少なくないと思います。医療機関に昔から務めている人であれば、個人情報と言う名のもとに情報の取扱いにうるさくなってしまうということが如何に足枷となるかを熱弁されることもありますが、もう世の中は変わったのだと言わざるを得ません。

医療の現場だと、すぐに必要な情報がある場合、それが命に関わるものである場合などには生命の安全優先で情報の開示をすることはありますし、個人情報関係の法律がその妨げとなることを是としているものではありません。あくまでも管理上の仕組みをしっかりとすることを求めているという認識で良いのではないかと思います。

しかしながら同じ医療であっても健康診断の場合には少し違った見方をされる場合もあります。これまでの常識が常識ではなくなるという日も近いのかもしれません。

もうすでに発行された法律ではありますが、個人情報保護法の改正によって「要配慮個人情報」と言う特別な位置付けの情報が追記されました。この中には健診を含む医療の情報が含まれていますので影響を避けることはできません。簡単に行ってしまえば、健康診断などの検査結果については本人の同意なく第三者に伝えてはならないというものなのです。

しかしここには例外があって、労働安全衛生法によって管理されるものは例外的に本人の同意なく会社は知る権利を持ちます。でも、最近の健康診断では受診者の利益を最大にするために結構おまけで手厚い追加検査をつけたりするのです。それらは労働安全衛生法とは関係がありませんので、厳密には本人の同意なく会社には渡せない情報なのです。ここ、非常に厄介ですね。

実は2015年から始まったストレスチェックはもっと面倒で、本人の同意なく結果を職場に提供できないのは勿論ですが、結果を見た後で同意しなければ無効とされています。この様に徹底した本人の権利と同意の取得を義務付ける流れがどんどん強まってきており、取り扱いが難しくなってきたという傾向を感じています。

日本の個人情報に対する姿勢は非常に高いと言われており、それ自体はそれほど悪いことではないのですが、あまりに程度が過ぎてしまうと却って多くの人の利益を損ねてしまうこともあるでしょう。個人的には最も上手な仕組みが作れたのではないかと思うこともありますが、法によって義務付けられた健康診断の結果を会社側が悪用しないようにするためにも、この様な管理体制が必要になるのかもしれませんね。

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