特殊検診は会社にとってはとても重要

特殊検診は特別な環境で働く人のための検診です。

一般の方は勿論、健康診断を提供しているサービス医療機関の職員でも把握に苦労しているのが特殊検診と言うものです。その名前が示している通り、特殊な検診なのですが、大きく分けて以下のものがあります。

①有機溶剤

②特化物(特定化学物質)

③塵肺・石綿・鉛

④電離放射線

⑤指導勧奨に基づく健診

などなど、いくつかの種類があります。実際にその業務が存在していない職場で仕事をしていると見たこともないというケースも多いでしょう。わたしも 年間十数万人の健診を行う環境にいますが、全てのケースに関わることが出来るわけではありません。いまだにお目にかかったことの無い種類の特殊検診もあるのです。

この中でも圧倒的に多いのが有機溶剤ですね。様々な業種で使われていますし、便利なものである以上使わないわけにはいきません。しかしながら使い方を間違えると体調を悪くすることがあるというのは紛れもない事実ですので注意しなければなりません。

おかしな話ではあるのですが、この有機溶剤の扱いと言うのは職場の風土によって認識に少しずれがあるようです。しっかりと正しく使っている会社もあれば、雑な扱いになっているケースもあります。しっかりとした使用方法が決められていますので、会社の担当者は規則に沿った使い方を指導しなければなりません。これは特化物の場合も同じです。労働環境を良好に保つということも会社側の大切な責任なのです。

昨年か一昨年辺りにも特定の職場で働いていた人が相次いで珍しいがんにかかっていたということが報道で話題になったケースがあったように思います。産業を支える化学薬品には毒性の高いものも多く、その影響を限りなく0にするための活動が労働衛生の仕事です。未知の原因に対しても責任が生じることがあるくらいですので、既知の問題に適切に対処していないというのは企業にとって致命的です。

私の勤め先ではこの有機溶剤の健診や特化物の健診では別料金を取って検査をしています。それなりの値段になりますので依頼元の会社は渋ることがあります。これをしないとどうなるのかを聞いてくるケースもありました。

結論から言えば法に定めのある有機溶剤や特化物を扱って仕事をしている場合は適切に検診を行って健康管理をしなければなりませんし、何かがあれば適切に回復と健康維持のための措置を取らなければなりません。そのための特殊検診を怠っている場合、まずは労働基準監督署の監査が入れば指導を受けることになりますし、いざ健康被害が出た場合には従業員や従業員の家族から非難を受けることもあるでしょう。場合によっては裁判になることもあります。

その様なケースにおいて会社が身を守るためには法律に基づいて適切に健康管理をしてきたという実績を摘むことだけです。だから特殊健康診断は重要なんですよ、と説明をすると高くても納得してくれる場合が多いんですよね。一般家庭ではまず扱うことの無い毒物を使って仕事をしているのですから、会社を守るためには法令順守でやっておいた方が絶対に良いのです。

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