人間ドックの基準の厳しさについて

これってどういうことなの?!

そんな問い合わせを受けることがあります。時に怒りを交えて・・。知っている人は知っていると思いますが、人間ドックなどの健診機関が提供している結果の基準と、臨床の現場の基準と言うものは必ずしも同じであるとは言えません。

人間ドックの結果があまりよくなかったので仕事を休んで病院に行ったのに、そこの医師からこんなことで病院に来なくても良い、あるいは何しに来たの?といわれたケースもあるのです。忙しい人にこの流れは厳しいでしょう。ひどい時には嘘つき呼ばわりを受けたこともあるとか。

それが時に上記の叫びになっています。

人間ドックと臨床の現場の基準は違う

知っている人は知っていますが、人間ドックを行っている医療機関と治療を行っている臨床の現場の先生の基準は違います。

もっと言えば人間ドックや健康診断を行っている医療機関ごとに基準としている数値は異なりますし、何かの区切りで基準に変更を加えるということも珍しいことではありません。

さらには臨床の現場の先生方も色々な考え方を持っています。その中には人間ドックで基準値を超えており、病院受診が必要であると判断された人であっても特に心配はないと判断するケースもあります。それが長くお付き合いをしているかかりつけ医の場合にはそれほど珍しいことではありません。

この時の対応次第ではクレームの様な問い合わせが来ることがあるのです。時には臨床の先生から直接苦情があることもありました。いやぁ、対応した方はお疲れ様ですとしか言えません。

何故基準が違うのか

私はこの質問を以前上司にぶつけたことがあります。お返事は色々な考え方があるからと言う感じのものでした。確かに人間ドックを行っている医療機関の多くは人間ドック学会の提示している基準に合わせる形で基準値を作っていると言えますが、それでも医療機関ごとに基準が変わってしまうのは人間ドック学会の基準をそのまま受け入れることに抵抗があるからなのでしょう。

私の勤め先でも常勤医師の考え方に基づいて基準値の調整を行っていますが、その内容は概ね基準を軽くする方向で調整しています。これと同じことが治療の現場でもあるのでしょうね。血液検査の結果にも個人差と言うものがあるでしょうし、ある人にとって異常であるという状態が、別の人にとっては問題のない普通の状態であるということもあるのです。

一人一人の状態を個別に診ている臨床の現場では、その様な判断も個別にすることになるのでしょうね。私にも経験がありますが、健康診断で正常値を大きく外れていた部分に対して「経過を見てきているので特に問題ないと思う」と言われたことがあります。個人を継続的に深く見ることが難しい人間ドックなどの機会においてはどうしても厳しめの結果になるのは仕方のないことかもしれませんね。

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