人間ドックと法律の話① ~人間ドックは医療費じゃないよ~

タイトルは確定申告の話を意味しています。

毎年年末になるとよくある問い合わせに以下のようなものがあります。レシートを無くしたとか、領収書が欲しいとか言った内容ですが、その理由の多くは確定申告だったりします。

最近はふるさと納税などのように確定申告が一般のサラリーマンにも身近になりましたので、自分で確定申告ができる人も増えています。そんな方がどこかで医療費控除の話を耳にすると、上記のような話になるのです。

パターンはいろいろありますが、医療費控除のための証明書がほしいというものだとなんとなくわかるのです。ただ、私たちの回答としてはこのような要請に対して回答のテンプレがあります。

人間ドックは医療費控除の対象にはなりませんよ。

一刀両断するような返答ですが、実際にそうなっています。私の知る限り、認められたという話は聞いたことがありませんし、徒労に終わるケースが多いです。ちなみに国税局のウェブサイトには次のようにありました。

Q1

 いわゆる人間ドックや健康診断(以下「健康診断等」といいます。)の費用は、医療費控除の対象となりますか。

A1

 健康診断等の費用は、疾病の治療を行うものではないので、原則として医療費控除の対象とはなりません。
 しかし、健康診断等の結果、重大な疾病が発見され、かつ、その診断等に引き続きその疾病の治療を行った場合には、その健康診断等は治療に先立って行われる診察と同様に考えることができますので、その健康診断等のための費用も医療費控除の対象になります。

(所基通73-4)

わかりにくい表現ですが、人間ドックを行ったことによって重大な病気が見つかり治療に発展した場合には、初期の治療行為に含む場合もあるということになるようです。

ちなみにこれが認められる基準は税務署の方が認めるか認めないかだと思います。確認するしかありませんし、面倒な話になりそうです。人間ドックは数万円という非常に高価な医療ですから、このような節税対策に力が入るのは致し方がないと言えます。

でも、結論は見えているようですね。

ちなみに2017年度からはセルフメディケーション税制というものが始まっています。ちゃんと健康診断や人間ドックを受けている方が医療費控除を行わない場合、ドラッグストアで病気の治療などのために購入する医薬品等の費用として所得控除の対象になるようになりました。

下限が低く、特定医薬品を1万2000円以上購入した場合に対象になる仕組みになっていますので、メリットを感じる人もいるかもしれません。いずれにしても人間ドックや健康診断は直接的に控除の対象にはならないのです。

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