協会けんぽ(全国健康保険協会)の活用法 ~ 健康診断 ~

協会けんぽと言えば、健診に関係している人であれば最初に学ぶのではないかと言えるほど基本的な存在です。誰でも病院に行くときには健康保険証を持っていくことになるかと思いますが、それを発行するのが健康保険組合という存在です。その中での最大の存在が協会けんぽ(全国健康保険協会)であり、2019年に第二位であった人材派遣健康保険組合が解散して大半が協会けんぽに合流したという流れが事実であればかなり大きな存在になっています。

2019年現在、すでに健康保険組合の総数は2000を切っている状態にあり、今後どんどん減っていくと考えられています。それが良いことか悪いことかはわかりませんが、協会けんぽのお世話になって行く人の数は増えていくのでしょうね。健康診断や人間ドックにも関連した仕組みがありますので、知っておくとお得!ということになります。以下、参考にしてください。

 

  1. 協会けんぽ(健康診断)の歴史
  2. 保険証の役割
  3. 健診・人間ドックをお得にする方法
1.協会けんぽ(健康診断)の歴史

誤解の無いように最初に書いておきますが、協会けんぽというのは健康保険組合です。実に様々な事業を行っており、健康診断に関する業務はそのほんの一部です。病院で治療をする場合に使用する保険証を発行している団体の一つとしては最大のものです。

私が健診の世界に入ったとき、この協会けんぽはありませんでした。あったのはその前身である「政府管掌健康保険」というものです。政府管掌という表現からも分かるようにある趣向的な側面を持っており、それが解体されて全国健康保険協会(協会けんぽ)に名前を変えました。

名前を変えたと表現するのは、健診に限って言えばそれが適切だと思うからです。政府管掌の健康診断も協会けんぽの健康診断も、その仕組みについて大きな変更はありませんでした。政府管掌の時代に色々と変化していましたので、実質的に連続性のある仕組みであると言えるでしょう。

現在の仕組みになってからはかなり長いです。以前は予算の都合上、受診できる人数に上限がありました。先着順に補助を受けることが出来るというのは公平性の観点から問題があると思われましたが、そのような仕組みは長くは続かず、補助の要件が低くなる代わりに実質誰でも利用できるようになりました。

この仕組みになった時に損をする形になったのが被扶養者です。一般的な仕組みで言えば専業主婦など、保険証の区分が家族になる被扶養配偶者の補助金が無くなったという点にありました。その後特定健診の制度が始まるまではそんな状態が続いたのです。

今では35歳以上の被保険者は1年に一回、協会けんぽの補助を受けて生活習慣病予防検診を受けることが出来るようになりました。被扶養者に関しては特定健診の枠組みで健康診断の利用が可能です。財政難が問題視されていますが、この仕組みがしばらくは続くのだと言われています。

 

2.保険証の役割

けがや病気で病院に行くときには保険証が必要になります。提示することで自己負担3割で一定の治療を受けることが出来る仕組みになっています。そこには様々な制約がありますが、基本的には任意に使うことが出来る仕組みになっています。

一方で健康診断の場合には保険証を提示することで1年に一回という条件付きで補助金の申請が可能です。健康保険の請求でも月に一回しか算定できない検査というものがあるようですが、健康診断の補助金も4月から3月の年度に一回しか申請することが出来ません。

もしもどこかで協会けんぽの補助を使って健康診断を受けていた場合、別の病院でもう一度使うということは出来ないのです。このことは知っておくべきことでしょう。ちなみにこのことは医療機関での確認に制限がありますので、場合によっては後日補助金が使えなかった分の請求があることも考えられます。この点は注意しておくべきでしょう。

実は中小企業の場合、この協会けんぽの補助金を会社の定期健康診断で使っている場合があります。本当はそういった使い方はNGらしいのですが、実際には存在しています。そのため、自分では補助制度を利用したつもりはないのに使用済みということもありますので、気を付けておかないと後から自己負担を言い渡されることもあります。

これを防ぐためには職場に確認をしておくのが良いでしょうね。中小企業の場合には職場に一括で申込書が届けられることが多いため、申し込みの仕方を知らない方も多いのが協会けんぽの特徴です。なお、この申込書が無くても健診機関から直接申し込むこともできます。推奨されてはいないと思いますが、対応することはできます(地域にもよりますが)。

以上の様な手続きと確認のために求められるのが保険証の役割というものです。

3.健診・人間ドックをお得にする方法

協会けんぽの保険証を持っているなら、条件を満たしていれば一定の補助金を申請することが出来ます。これを使わずに人間ドックを利用しているのであれば結構な損ですので注意してくださいね。

実はこの補助金の申請には一定の条件があります。誰でもというわけではないのです。差的になる条件は以下の通り。

①協会けんぽの被保険者(本人)であること。

②年度末年齢35歳から75歳の誕生日の前日までに利用すること

③同一年度で補助を利用していないこと

④協会けんぽと契約をしている医療機関であること

わかりにくいと思いますので、受けたいなと思っている医療機関があれば直接聞いてみるのが早道です。以前に比べて医療機関の数は増えていますので主だったところであれば契約されているものでしょう。

①の本人というのは被扶養者ではないということです。専業主婦や子供など芙蓉に入ると被扶養者の枠となり、制度を利用できません。

②はこういう制度と受け取るしかないですね。35歳以下の若い方は制度を利用できません。75歳の件は、この年になった日から後期高齢者となりますので枠組みが変わるのです。それに伴う変化です。

③この制度は年度内一回限りです。たまに聞くトラブルは本人の知らないところで会社が申請している場合です。会社の健康診断で胃の検査(主に胃X線検査)を行っている場合には、使っている可能性がありますので確認した方が良いでしょう。会社の健診以後の場合には補助金が支給済みのために自費での人間ドックになることもありますし、事前に利用した場合は会社から苦言を言われる可能性もあります。

ただし、基本的にこの制度は個人のものであり、定期健診に使うことを想定していませんので全く問題はないんですよ。そういうことが言える職場なら言うのもありでしょう。

 

 

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