ストレスチェックでわかること:あくまでも私見

ストレスチェックでわかることを勘違いしてませんか?

まぁ、私も勘違いしているかもしれませんが、教科書的に心の健康状態を測っているなんて言うつもりはありません。一般的にはそのような説明をするしかありませんが、実際のところ完全な問診であり、容易に自分の意志でゆがめることが出来る情報である以上は正しく心の健康状態を測定しているとは言い難いでしょう。

実際に産業医の間でもストレスチェックの結果はあてにならないという声が聞かれますし、専門家と呼ばれる人たちの間でも評判は芳しくないです。そんなわけで私もストレスチェックは単体では大して役に立つものではないと思っています。

当然、個人のストレスチェックの集計である職場の分析である集団分析も同じく疑わしい情報であるというしかないのです。私に言わせれば、ストレスチェックでわかるのは、

その時その人が(職場が)どのように回答したか

がわかるに過ぎないのです。

これが血液検査や血圧であれば意識的にコントロールはできませんし、基準となる数値もありますので意味のある解釈が出来るでしょう。しかしストレスチェックは100%自分でコントロール可能な問診で構成されているのです。これは客観的とは言い難いですね。

そんな中、これを有効活用したいのであれば、1年ごとに継続的に同じストレスチェックを行うことくらいでしょう。個人内に回答の歪みがあっても、同じ条件で毎年実施すれば変化が生じるかもしれません。そのように大きく時間を置くことで生まれる変化こそ意味のある情報になるのではないでしょうか。

健康診断でもそうですが、点の情報はその力に限りがあります。複数の点をつなぎ、線になって初めて傾向がわかり、有効活用が出来るのです。ストレスチェックも同じで基準が存在しているようでしていないのが実情ですから、毎年同じ条件で実施して、その変化を見ていくしかないのではないかと思います。

会社の分析をするにあたっては様々な問題があります。勿論、集団の中には適当に回答をする人も一定の割合でいるでしょう。そのような人を内包してなお生じる差がどの程度であるのかに注目して情報を抽出するしかないのです。メンタルヘルスの世界なんて、実際に医療の現場でも客観的な数値的指標は非常に乏しく、自覚症状と他覚症状、そして生活歴の分析で病名を付けるしかないのが実情ですので、難しい分野なのは元々わかっているのですから。

最近は医師などの専門家がストレスチェックの有効性の低さを指摘する話が少なからずあるのですが、折角国の制度としてストレスチェックという形で豊富な情報を得ることが出来る仕組みが作られていますので、それを活用する仕組みを検討してもよいのではと思うのです。ただ、どうも医療の世界の人間は個人の支援にばかり注目してしまい、集団(つまり会社)の健康を見るという視点を持ちにくいのではという感じがします。

ストレスチェックを活用した会社の健康状態という視点に目を向けている医師や専門家の方もいるのは知っているのですが、もっとこの考え方が広がると面白いのになと思います。

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