名前だけの産業医はまだまだいます

実際の活動の無い産業医のことです。

日本の法律では常時50名以上の従業員を雇用する場合には産業医の選任を行い、監督署へ届け出を行わなくてはなりません。この手続きには様々な問題があるのですが、産業の現場では守るべき法律の一つになっています。

そのため、50名以上の規模の会社で産業医の選任届を行っていないケースというのはまれであると言えるでしょう。それは法律違反であり、指摘を受けることになるでしょう。しかしながら、契約した産業医の活動についてはまだまだグレーな部分があります。

良く知られていることではありますが、産業医には雇用された職場で果たすべき役割があります。その内容は多岐にわたるのですが、全体的に職場の労働環境を安全なものに維持管理するための助言を行うことが重要な役割となります。時には産業の現場において発生する様々な問題に対して具体的な指示をする必要もあります。

そのため、実際に雇用されている職場と定期的な関係性を維持して、必要な時に必要な対応をとることが出来るように努める必要があるのです。

大企業と呼ばれるような規模の会社になれば産業医は常勤で雇用しなければならないという法もありますので、大企業であればそれなりにしっかりした仕組みを持つことが出来ますが、やっと50名を超えたくらいの規模の会社では常時意思を雇用する余裕などあるはずもありません。

そのため契約をするにしても必要最低限の仕事だけに限定してコストを引き下げる努力をすることもあるでしょう。最終的に産業医の選任だけはさせてもらうけれど、実際の活動話で良いという名義貸しのような契約も現実として存在しています。これを名前だけの産業医と呼んだりもします。

このような産業医の在り方は明確に駄目であるということが明記されていますが、かつて産業医契約だけをして実際の活動を持たなかった企業からしてみればなかなか納得のいかない部分であったりもあります。

医師の時間を拘束するというのは非常にコストのかかる行為ですので、まじめに取り組もうとすると非常に手間がかかることになるのです。特に2015年末から始まったストレスチェックへの対応についても産業医に期待されている部分がありますが、これも大きな負担の一つになっているようです。

産業医というのは医師免許を持っていれば無条件でできるものというわけではありませんので、実際のところ潤沢な人材があるわけではありません。引く手数多な医師がさらに忙しくなっているというのが実情なのです。

だからと言って名前だけの産業医が認められるということはありません。しっかりやらないといけませんね。

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