特定保健指導を現地でどうぞ

そういえば今年初めからそんなことが言われていました。

特定保健指導というのは、特定健診とセットの制度です。特定健診または特定健診を含む健康診断や人間ドックで特定の基準を満たした方を対象に保健師や管理栄養士などの専門家による保健指導を行うのが一般的です。

今までは受けたい人が受けられるときに受けるという傾向が強かったのですが、年々特定保健指導を実施しなければならないという圧力が強まっているようで、各健保からの要請も強くなってきています。

今現在に至っても全くやる気がない健保がある一方で、健診の際に一緒にやってほしいという希望を出す健保さんも増えてきています。私たちの職場ではそのための作業を「当日階層化」と呼んでいるのですが、健診の当日に血液検査の結果を出して問診を確認し、その場で保健指導を行うかどうかを決めるというのはそれなりにハードルが高い話なのです。

そして今年になってその実施件数拡大圧力はついにバスで行う出張健診の場にも影響を及ぼし始めました。健診の中には健診機関が独自に事業所と契約して行う場合と、健保が主催する形で行うものといくつかの形がありますが、最近ではそれらの出張健診でも当日現場で特定保健指導の対応が出来ることを重要視する傾向が出てきているのです。

当日階層化をして特定保健指導につなげるというのは以下の対応が必要になります。

・当日現場で問診項目や確認可能な検査結果を基にして、特定保健指導の対象者になるかどうかの判断を行う。

・希望者に対して速やかに特定保健指導を行うことが出来るだけのスタッフを確保する。

・特定保健指導を行うにあたってプライバシーに配慮することが出来る相談スペースを確保する。

・十分な時間をかけて特定保健指導を行うことが出来る十分な時間を確保する。

わかる人にはわかる話なのですが、不確定要素が大きすぎてスケジュールが困難です。

当日その場で特定保健指導の対象になるのかどうかを確認するのはそれなりに手間がかかりますし、対象者が出た時に過不足なく対応することが出来る保健指導のためのスタッフの確保が問題になります。

実際のところ何人のスタッフが必要になるのかを正確に把握することなど不可能なはずなのです。そして特定保健指導の対象になる方がコンスタントにばらけてきてくれる保証もありませんから、どう考えても健診のクオリティは落ちてしまうでしょう。

そうまでして特定保健指導をすり証する背景には、やはり実施しなければというノルマのようなものがあるんだろうなと思います。やった方が良いことは良いのですが、すごく手間がかかるし困ってしまうんですよね。正直、健診機関で進んで出張健診に特定保健指導を盛り込むことはないと思います。

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