ホルムアルデヒド:事務方を混乱させる健診の一つ

これってどういうことですか?

そんな質問をされることはよくあるのですが、なかなか理解しにくいのがホルムアルデヒドだったりします。知ってしまえばそれほど難しいものでもないのですが、ホルムアルデヒドがどういうもので、どういう位置づけかがわからないと理解が追い付かないようです。

ちなみにホルムアルデヒドとは以下のようなものだそうです。

尿素樹脂の原料に使われる化学物質。尿素樹脂は安価で加工しやすく、合板などの木材接着剤に大量に使われるが、ホルムアルデヒドが10〜20年と長期間にわたり発生する。ホルムアルデヒドは、発がんの可能性が高い物質で、眼、鼻、のどなどを刺激し、アトピー性皮膚炎の原因物質の1つ。新築の住宅建材や家具類の接着剤から発散するホルムアルデヒドにより、1990年代にはシックハウス症候群が多発。97年に厚生省(当時)は、ホルムアルデヒドのWHO室内濃度指針値0.08ppmを策定。2002年には建築基準法を改正し、ホルムアルデヒド発散建材の使用を規制した。

(畑明郎 大阪市立大学大学院経営学研究科教授 / 2007年)

私自身、調べてみて初めて分かったこともありました。これは結構多くの会社さんが利用しているもののようで比較的よく見ます。ちなみにこれを水に溶かした水溶液がホルマリンと呼ばれるものになるそうです。ホルマリンは割とよく聞きますよね。かつてニュースで良く報道されていたような気もします。

さて、このホルムアルデヒドですが、化学物質の一つです。平成19年に関係する法律が変わって対応も変化したのですが、その時の文章が以下のものです。

改正の内容
(1)安衛令の一部改正
現行の安衛令別表第3において第3類物質とされているホルムアルデヒドを、第2類物質に変更すること。ただし、事業者は、ホルムアルデヒドを製造し、又は取り扱う業務に労働者を従事させる場合には、当該労働者に対し特殊健康診断を行うことを要しないものとすること。
※ ホルムアルデヒドが第2類物質とされることに伴い、これを製造し、又は取り扱う作業場については、作業環境測定を行わなければならないこととなる。
※ 健康管理については、労働安全衛生規則
(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)第45条に基づく特定業務従事者健康診断により一般健康診断を6か月ごとに行うこととする。
(2)特化則の一部改正
① 特化則第2条第3号に規定する特定第2類物質に、ホルムアルデヒド及びホルムアルデヒドをその重量の1%を超えて含有する物(以下「ホルムアルデヒド等」という。)を追加すること。
② ホルムアルデヒドに係る作業環境測定の記録及び作業環境測定の結果の評価の記録については、30年間保存すること。
③ 特化則第38条の3に規定する特別管理物質に、ホルムアルデヒド等を追加すること。

よくわからない表現に見えますが、実はこれ、ホルムアルデヒドを使用したりする方に対して特殊健診という形で検査を受けさせる必要は、必ずしもないということを意味しています。

実際にホルムアルデヒドを使用している環境で作業に従事している方の健康診断はありますが、定期健康診断と全く同じ内容であることも珍しくありません。会社さんの意向によってホルムアルデヒドの影響がないかを別途医師に確認するケースはありますが、そのような対応をする義務はないようです。

そのためホルムアルデヒドの健診は、普通の定期健診と何も和割らない内容に見えてしまうため、事務方は混乱してしまうのです。

新人「このホルムアルデヒドの健診って、普通の定期健康診断と何が違うんですか?」

私「内容は同じだよ」

新人「(+_+)・・・」

ちなみに内容は一緒でも、監督署にはホルムアルデヒドの発生しうる環境で働いている人数の報告をすることはありますし、会社側には健康診断とは別に作業環境測定が求められています。

法律を含めて全体を知ると少しわかってきますね。

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