外国人労働者の健診と病気

そんなことを考えることもあります。

きっかけになったのはつい最近見たテレビ番組でした。ちゃんと見ていたわけではありませんので記憶があいまいですが、そこで紹介されていたのは将来有望な陸上選手が海外遠征中に現地で病気を拾ってしまい、それが原因で選手生命に甚大な影響を及ぼしたという内容でした。

テレビはその事実を悲劇として紹介していたのだと思いますが、私が気になったのはその原因が日本にはないウイルスへの感染という部分でした。勿論、そのような問題はあっておかしなことではありません。

しかし私はそのようなタイミングで外国人労働者を意識してしまいました。そういえば外国人労働者の健康診断ってどうなっているんだろう、と。

結論としては外国人であろうと日本人であろうと、労働者として受け入れれば国内の法律によって管理されることになるでしょう。それは労災予防のための定期健康診断として実施するものであるのが一般的です。

日本人労働者がビジネスとして海外渡航する場合に関しては様々な取り決めがあるようですが、外国人労働者の受け入れに対して特別な枠組みがあるわけではないようです。

私の職場でも大勢の外国人労働者の雇用時の健診を受け入れていますが、その中に外国人ならではの要素があるということは聞いたことがありません。普通に定期健康診断にあたる内容を実施して終わりです。それ以上を行うケースは稀ですね。

医療系、介護系であれば日本人であっても外国人であっても肝炎の検査を行うなど、自ら身を守るために健診を実施しているケースもありますが、徹底されているわけではありません。義務ではない以上、必ずしも徹底できるものではないでしょう。

外国人労働者が係わる分野として大きく期待されているのはやはり工場や建築などの現場労働者ではないかと思うのですが、その中には食品工場などもあるかもしれません。衛生管理は徹底しているとはいえ、万が一がないとも言えません。問題が起きないように病気に関する対策をすることも必要なような気がしたのですが、厚生労働省の指針に以下の文書がありました。

以下は厚生労働省にあった「外国人労働者雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」の抜粋です。

4 健康診断の実施等

事業主は、労働安全衛生法等の定めるところにより外国人労働者に対して健康診断を実施すること。その実施に当たっては、健康診断の目的・内容を当該外国人労働者が理解できる方法により説明するよう努めること。また、外国人労働者に対し健康診断の結果に基づく事後措置を実施するときは、健康診断の結果並びに事後措置の必要性及び内容を当該外国人労働者が理解できる方法により説明するよう努めること。

5 健康指導及び健康相談の実施

事業主は、産業医、衛生管理者等を活用して外国人労働者に対して健康指導及び健康相談を行うよう努めること。

6 労働安全衛生法等関係法令の周知

事業主は、労働安全衛生法等関係法令の定めるところによりその内容についてその周知を行うこと。その際には、分かりやすい説明書を用いる等外国人労働者の理解を促進するため必要な配慮をするよう努めること。

要するに安全衛生法の範囲内で対応するということが書かれています。

例えば食品業界などはちょっと異物の混入の可能性があるだけで全品回収する過剰対応の時代とも言えますから、そのようなリスクについてはすでに十分検討をしているでしょう。ですので外国人が労働者として働くことによる、これまでにない病気の対策などは無用な心配かもしれません。

それに外国人だからということで検査を追加することなどが外国人差別に当たる可能性があると忌避されるのが現代社会ですので、何か制度が変わることがあるとすれば実際に何か問題が生じて国民の理解が得やすくなってから‥ということになるのかもしれませんね。

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