超高速診察の裏側

診察は丁寧が良いに決まっています。

しかしそれは時と場合によるのです。例えば大規模な学校の健康診断の場合、極端なケースではわずか3時間で1000人以上の学生の診察をしなければならない場合があります。そんな時に丁寧な診察をしてしまっていては全てのスケジュールが破綻します。

それならどんどん医師の人数を増やせばいいじゃない?と言われそうですが、医師を増やすと問題になるのがコストと場所です。それに柔軟に対応できる組織なんてありません。そんなわけで学校健診の診察は適当だと思っていた時期が私にもありました。

この高速診察は現場の要請でもあるのです。1時間に60人近い診察をこなさなければ回らない計画も存在しており、そのような場合にはリスクの高い子と高くない子を分けて、既知の病気のある子に対しては丁寧な診察を行うなどかなり気を使っています。

きっとこの仕組みはどこでもやっているのでしょう。丁寧な診察にこだわって見積もりを出していたら絶対に仕事はできませんし、仕方がないことなのかもしれません。勿論、問題があってはなりませんから学校側の保険スタッフの方もかなり気を使って仕事をしています。

私も子供の頃ずいぶんと速い診察に適当だなと思っていたころがありましたが、今思い返せば健康な学生に分類されていたということなのかもしれません。そんな風に思います。

繰り返しにはなりますが、診察は丁寧であるべきに決まっています。しかしながら限られた予算と場所、時間で目的を達成するためには超高速診察が必要になる局面もあるのでしょう。このような仕組みは臨床の現場で批判をされている3分間診療よりもさらに悪いものです。しかしながら一つの現実ですね。

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