印象に残った言葉:専門家だと思ってました。

長く勤めていると色々なことに詳しくなります。

どんな分野でも同じだとは思いますが、健康診断の分野も非常に幅広い裾野を持っています。医療のことの様であり、実は労務関係の話だったりします。そのため健康診断のどのようなことが知りたいのかによって聞く相手を変えることが必要になるのですが、基本的にお金を払う立場の方がもらう立場より強くなります。そのため私たち健診施設の人間は色々なことを質問される側に立ちます。

それが健康診断の精度のことであれば特に問題はないのですが、時にその質問は健診の世界を超えて羽ばたきます。羽ばたかなくて良いのですが、そんな風に質問がどんどん広がっていくのです。

例えばこんな質問がありました。

〇〇という条件の人がいるのですが、健康診断を受ける法的な義務はありますか?

〇〇には一週間の勤務時間が不安定であったり、雇用期間の満了が近い、勤務時間が稀に夜勤にかかる、など様々ですが、大体がはっきりとした見解が調べても出てこないタイプの条件です。

こんな質問に対し、私は法的にはこうですので、こうした方が良いと思います・・といった感じで説明をしたりします。但し、最後にこう付け加えています。

実際にどのように判断されるかはわかりませんので、その点はご留意ください。

私としては健診関係で何かがあるとすれば、一番考えられるのは監督署の監査の際や、何かの問題が発生した場合であると思っています。しかしながらその時に対応するのは健診機関ではありませんから、自分たちには助言しかできませんし、こうすれば大丈夫という保証は出来ないのです。

しかし私はこんな風に言われてしまいました。

はっきりした回答をしてもらわないと困ります。

こちらとしては内心、なんで法的なことを健診機関に聞くんだろう、どうしても気になるなら監査に来る監督署に聞けばよいのにと常々思っていましたので、なぜこのように付け加えるのかを説明したところ、タイトルにあるように「専門家だと思っていました」と言われました。

何というか、有難いような気もしますが、やはりこの点は正さなくてはならないなと思いました。健診機関の人間は総じて専門家であり、医療のことも関連法規も完璧であると期待されていたのです。実際そうあるように努力はしていますが、実際に監査をする監督署の判断が必ずしも一致しませんし、法律にも明確に書いていないことはいくらでもあるのです。そのため、いい加減なことを言わないようにするためには経験による説明と、より良い照会先の紹介くらいなものなのです。

まぁ、もっと勉強します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする