健康診断の結果を活用しない人の考え方とは

何故病院に行かないの?

健康診断を受ける理由を一つ挙げるとすればなんでしょうか。私ならもちろん病気やその傾向の早期発見であり、何かがあった際に少しでも早く病院に行くことで問題を軽い段階で収めるということを期待しているものと説明します。

多分、多くの人が表現の仕方はどうあれ、似たような回答をするでしょう。健康診断で結果が悪い時には「病院に行ってくださいね」と説明を加えますし、そうあってほしいと思っているのですが、実際には思っている以上に病院に行こうとしない方が多いのです。

私もある検査項目でそういった判定があるので少しだけ気持ちがわかるのですが、決して良い事ではありません。何度も繰り返すと本当に面倒です。最初は誰でも心配になって行動に出ることもあるのですが、あまり自覚症状が無かったり、仕事が忙しいなどの言い訳があると中々病院に行こうとはしない方も多いのです。

ある程度大きな会社になってくると健康管理の担当者がちゃんといて、病院に行ったかどうかを確認する仕組みがあります。そういったポジションの方がいない規模の会社の場合には、病院に行くかどうかは本人任せなところが少なくありません。そういった会社の場合、相当に状態が悪いにもかかわらず病院に行かないという従業員がいるのは事実です。

健診機関で働いていると年に数回は健康診断を実施した会社さんで勤務中の突然死の事例に関わることがあります。職場で急死すると、必要に応じて健康診断の結果を要求されることがあります。なぜ亡くなったのかを推測するに当たって、健康診断の結果がが活用されているというのが現状です。従って健康診断で明らかな異常があるにもかかわらず、しっかりと病院受診の推奨を行っていないという事実があるとしたら、安衛法の範囲内においては健康配慮義務違反に該当するのかもしれません。

少し前の話ではありますが、ある会社の定年前の取引先の会社の従業員が急死した事例がありました。死因は末期がんだったのですが、そんなに深刻になるまでなぜわからなかったのか、毎年健康診断をやっていたのに・・というクレームを受けたことがあります。

このケースでは死因が大腸がんであったのに対して、その会社では安衛法の要求する検査項目のみで対応していましたので大腸がんの早期発見を目的とする便潜血検査をやっていなかったのです。この様に健康診断では特定の検査を行った時期の状態を包括的に評価して判断をしているのにすぎないのです。健康診断を受けていれば何でもわかるわけではないというのが大切なポイントになっています。健診って実際には受けた検査の範囲内でしかわかりませんし、受けた日の状態と検体で判断をしますので、穴が無いわけではないのです。

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