ある医師とD判定の物語

重要視する病気には少し違いがある?

私にとってがんは重要な病気です。家族や親族の死因としてのイメージが非常に強く、心配している病気の一つでもあります。人間ドックを受ける方が腫瘍マーカーをよく追加している姿を見ても、その様に考えている方が多いのでしょう。しかしながら、その様に深刻に受け止める「がん」に関する重要性の認識については、医師の世界と一般の方の間には結構な違いがあるのではないかなと思わされます。

例えばどんな方でも受診することになる検査の一つでもある胸部X線検査は様々な病気の可能性を知ることが出来る有益な検査の一種ですが、がんを発見することもある検査でもあります。

胸部X線検査で異常陰影を見つけて、胸部のCTスキャンで精密検査を行ったところがんが発見されたというのはよく聞く一般的な流れです。しかし読影をする医師の中にはがんよりももっと重要視している病気が他にあるのだそうです。

この辺りは誤解の無いようにしたいのですが、がんと言う病気も早期発見が重要なものではありますが、健康診断での異常所見発見から精密検査を実施して確定診断に至るまでにはかなりの時間を必要とします。そして手術などの治療が必要であるとした場合にはさらに時間を要します。

その様な治療的側面から考えて緊急性と言う意味での重要性は他の病気程高くはないと考えるところがあるようです。早くに検査を推奨するに越したことは無いけれど、それで生まれる差は誤差範囲・・と言うことのようです。

それよりも重要視しているのは「肺炎」「結核(疑いを含む)」なのだそうです。どちらも緊急性が高くなっているものであり、早めに医療機関を受診して対応してほしい所見になるようです。特に結核の疑いは非常に重要なものであり、周囲の人を含めて注意しなければならないものになります。

近年あまり見かけるものではなくなりましたが、それでも私の勤め先の様なそれほど大きな医療機関ではない場所でも見つかっている実情がありますので、注意しておかなければならない所見の一つなのでしょう。

肺炎の方も同じく早めに手を打つべきなのですが、実際の人間ドックでは胸部X線写真を撮影してから実際に本人に報告書が手渡されるまで1~2週間程度かかるのが一般的です。変な話ですが撮影の際にはそれなりの状態でも、一週間程度生活をしているうちに改善してしまうケースもあるのだそうです。

報告書でD判定をもらってびっくりして病院に行ったら、結局大したことが無かったと怒って電話をかけてくる方もいるのですが、そんな時には謝りつつも良かったなと思っているようです。

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